2013年12月24日 インドネシア大手商業銀行マヤパダ銀行の株式取得及び同行との業務提携に関するお知らせ
2013年12月24日
会社名: Jトラストアジア PTE.LTD.
代表者: 代表取締役社長 藤澤 信義
問い合わせ: 取締役 浅野 樹美
電話番号: +65-6225-6938
インドネシア大手商業銀行マヤパダ銀行の株式取得及び
同行との業務提携に関するお知らせ
Jトラストグループの子会社であるJ Trust Asia PTE.LTD.(以下、「Jトラストアジア」といいます。)を通じて、本日、株式譲渡契約および業務提携契約を締結し、Bank Mayapada International Tbk PT (インドネシア共和国、代表 Dato’ Sri Prof. DR. Tahir, MBA、インドネシア証券取引所上場、以下「マヤパダ銀行」といいます。)の株式を取得するとともに、同行と業務提携を行うことといたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.本件の目的
Jトラストグループは、これまで、日本国内において確立し、成長の源泉となってきたリテール・ファイナンスにおけるビジネスモデルを海外において展開することとして、2013年10月7日、Jトラストアジアを設立し、成長著しい東南アジアでの事業展開を図っているところです。 このほど、その第一弾として、インドネシアの代表的商業銀行のひとつであるマヤパダ銀行株式を取得するとともに、同行と、リテール・ファイナンス分野で業務提携を行うこととし、インドネシアにおいて、総合的なリテール金融サービスの提供を行っていくことといたしました。
インドネシア経済は、アジア通貨危機を乗り越えて、高成長を実現してきておりますが、今後もASEANにおける最大の人口と経済規模を背景として、東南アジア地域における成長の牽引役としての役割が期待されているところです。また、インドネシアは天然資源に恵まれ、日本との関係も緊密です。Jトラストグループとしては、個人所得の増加とともに、急速に拡大しつつあるリテール・ファイナンスにかかるニーズに応えることにより、インドネシア経済の一層の発展に貢献してまいります。
2.本件の概要
(1)マヤパダグループについて
マヤパダグループ(Mayapada Group)は、1980年代後半に Dato’ Sri Prof. DR. Tahir, MBAによって創設されたインドネシアでも有数の財閥です。グループ内には金融事業としてインドネシア証券取引所上場のマヤパダ銀行をはじめ、ヘルスケア事業としてジャカルタ近郊に3つの病院(インドネシア証券取引所上場)を保有しており、小売事業として国内最大の免税店であるSona Topas IDP?DFS(インドネシア証券取引所上場)を運営しています。その他、ジャカルタ中心部の有名な商業ビルおよびホテルを保有する不動産開発事業、インドネシアにおける雑誌「Forbes」およびインドネシア最大の華字系新聞である「Guo Ki」を発行するメディア事業等、多くの成長企業を擁しております。
(2)マヤパダ銀行について
マヤパダ銀行は、前述のマヤパダグループの中でも中核を占める金融事業の主要会社であり、高成長を続けるインドネシア経済において、マヤパダグループの優れた経営手法のもと、資産残高、営業収益ともに同業他行の平均成長率を上回るパフォーマンスをあげてきた銀行です。また、2013年9月にはライツ・オファリングを実施し自己資本を増強することで、BIS比率も16.0%(バーゼルII基準)と高水準に達しており、Tier1自己資本ではインドネシアの銀行中13位となる、今後の事業拡大のための十分な自己資本を持つ優良銀行であります。しかしながら、現時点では同行のローン残高の内訳としては中小企業向けの運転資金融資が大半を占めており、消費者向けローン事業やクレジットカード事業、リース事業については、ライセンスは保有するものの、まだ事業拡大のためのノウハウがないため十分に立ち上げられていない状況にあります。今後インドネシアにおいて、消費意欲の旺盛な中所得者層の大幅な増大が見込める中、マヤパダ銀行は消費者向けローン事業やクレジットカード事業およびリース事業を積極的に推進していくことで、更なる収益の拡大を目指しております。
(3)当社との業務提携について
当社の連結子会社であるKCカード株式会社(以下、「KCカード」といいます。)は、従前は国内信販株式会社として知られており、日本でも最も古い歴史を誇るクレジットカード会社の1社でした。その後、2005年に楽天株式会社との業務提携を行い、楽天KC株式会社となった後には、日本最大のオンラインショッピングモールの提携クレジットカードとして、発行枚数を飛躍的に増大させたノウハウを持っております。
また、同様に連結子会社である株式会社日本保証(以下、「日本保証」といいます。)におきましては、2012年3月に日本最大の消費者ローン会社であった株式会社武富士の事業を承継し、消費者ローンにおける集客・審査・貸付・回収において優れたノウハウを有しております。
このたび、マヤパダ銀行と資本業務提携を行うにあたり、これらの当社連結子会社が保有する優れたノウハウを移転することにより、マヤパダ銀行が今後事業拡大を計画している消費者ローン事業およびクレジットカード事業・リース事業分野において、大きな事業シナジーを発揮し、スピーディーに事業拡大を実現できると考えております。
具体的な事業立ち上げプロセスとしては、まずマヤパダ銀行の内部に当該事業を行う事業部を新設いたします。当社グループから当該事業の立ち上げおよび拡大にあたって必要なノウハウを持つ主要人材を当該事業部に派遣し、マヤパダ銀行の社員とともに、当社グループの消費者向け事業に関するノウハウおよびマヤパダ銀行のインドネシア国内における金融事業に係るノウハウを一体化させ、速やかに当該事業を立ち上げてまいります。
業務提携の内容および進め方の詳細につきましては、今後両社にて協議を行い、検討を重ねてまいります。内容詳細が決定次第、必要に応じて速やかに開示いたします。
(4)資本業務提携の概要
- イ.
- 347,832,000株(発行済株式総数の10%)を総額57百万シンガポールドル(約4,773百万円)にて取得。
(参考)1 シンガポールドル=82.33円で換算。
- ロ.
- 2013年12月27日に譲受予定。
- ハ.
- 株式取得後の株主構成
PT Mayapada Karunia | 25.31% |
---|---|
Summertime Ltd | 22.43% |
CGMI Prime Fin Client Safekeeping Account | 17.06% |
Jトラストアジア | 10.00% |
Brilliant Bazaar Pte Ltd | 7.48% |
PT Mayapada Kasih | 3.20% |
(注)アドバイザー:HL Bank, Singapore
3.マヤパダ銀行の概要
(1) 商号 | Bank Mayapada International Tbk PT | ||
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(2) 本店所在地 | インドネシア共和国 | ||
(3) 代表者の氏名 | Dato’ Sri Prof. DR. Tahir, MBA | ||
(4) 事業内容 | 商業銀行業務全般 | ||
(5) 資本金の額 | 4,644億ルピア(2012年12月末現在) (約39億円:1ルピア=0.0086円で換算) |
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(6) 設立年月日 | 1990年1月10日 | ||
(7) 大株主及び持株比率 (2012年12月末現在) |
PT Mayapada Karunia | 25.31% | |
Summertime Ltd | 24.43% | ||
CGMI 1 Client Safekeeping Acc | 19.20% | ||
Brilliant Bazaar Pte Ltd | 8.36% | ||
PT Mayapada Kasih | 3.20% | ||
(8) 上場会社と当該会社との関係等 | 資本関係 | 該当事項はありません | |
人的関係 | 該当事項はありません | ||
取引関係 | 該当事項はありません | ||
関連当事者への該当状況 | 該当事項はありません |
(9) 当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態※ | (単位:百万円) | ||
2010年12月期 | 2011年12月期 | 2012年12月期 | |
純資産 | 12,757 | 14,307 | 15,873 |
総資産 | 86,880 | 111,380 | 147,632 |
営業収益 | 9,031 | 10,904 | 13,445 |
当期純利益 | 662 | 1,473 | 2,264 |
※1ルピア=0.0086円で換算
4.日程
業務提携契約及び株式譲渡契約締結に係る取締役会決議日 | 2013年12月24日 |
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業務提携契約及び株式譲渡契約締結日 | 2013年12月24日 |
株式譲受日 | 2013年12月27日(予定) |
5.今後の見通し
本件による今期の連結業績に与える影響は軽微であるものと考えております。
(参考)
(1)Jトラストグループの概要
Jトラストグループは、総合金融グループとして、積極的なM&A及び債権買取りを通じ、金融事業を軸に、不動産事業、アミューズメント事業、並びに海外事業等、様々な分野において事業規模の拡大を図ってまいりました。また、傘下に楽天カードのノウハウを受け継ぐKCカードや、かつて日本最大の消費者ローン会社であった株式会社武富士(現 更生会社TFK株式会社)の消費者金融事業を承継した日本保証をもつなど、消費者ローン事業やクレジットカード事業の事業基盤やノウハウ及び人材を受け継いでおります。こうしたリテール・ファイナンスにかかるノウハウ・人材を活用して、韓国において、貯蓄銀行事業及び消費者金融事業を展開しております。
(2)Jトラストの概要
(1) 商号 | Jトラスト株式会社 | ||
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(2) 本店所在地 | 東京都港区虎ノ門一丁目7番12号 | ||
(3) 代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 藤澤 信義 | ||
(4) 事業内容 | ホールディング業務 | ||
(5) 資本金の額 | 53,551百万円(2013年9月30日現在) | ||
(6) 設立年月日 | 1977年3月18日 | ||
(7) 大株主及び持株比率 (2013年9月30日現在) |
藤澤 信義 | 26.55% | |
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) | 5.11% | ||
NLHD株式会社(注) | 5.08% | ||
(8)最近3年間の経営成績及び財政状態(連結) | (単位:百万円) | ||
2011年3月期 | 2012年3月期 | 2013年3月期 | |
純資産 | 13,961 | 49,471 | 70,895 |
総資産 | 37,862 | 117,546 | 218,706 |
営業収益 | 16,908 | 24,508 | 55,683 |
経常利益 | 4,323 | 5,486 | 13,704 |
当期純利益 | 3,233 | 34,500 | 13,309 |
(注)NLHD株式会社は、当社の代表取締役社長である藤澤信義氏の100%出資会社であります。
(3)Jトラストアジアの概要
(1) 商号 | J Trust Asia PTE.LTD. | ||
---|---|---|---|
(2) 本店所在地 | シンガポール共和国 | ||
(3) 代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 藤澤 信義 | ||
(4) 事業内容 | 投資事業、投資先の経営支援 | ||
(5) 資本金の額 | 125百万シンガポールドル | ||
(6) 設立年月日 | 2013年10月7日 | ||
(7) 大株主及び持株比率 | Jトラスト株式会社 | 100.00% |
以上